院長ブログ

歯周病のお話3 ~歯周病の検査~その①

前回までに、健康な歯や歯茎ぐきの状態、そして歯周病の進行していく様子に

ついいて「歯周病のお話その1」「歯周病のお話その2」の中でお話してきまし

た。ですが、実際にご自身のお口の中が今、軽度、中等度、重度のどのステー

ジなのかは色々な検査をしていただけなければわかりません。

 

歯周病治療にあたり、僕は常日頃から「患者様のステージを把握してから進め

ていくことが重要」だと考えています。

なぜなら、いきなり治療を始めるのではなく、きちんとした検査を行い、原因

をつきめてこそ、歯周病を的確に撃退できるからです。

 

当院では患者様が3つのステージのうち、ご自身のステージを把握するための検査は

5種行ってます。レントゲン検査、口腔内写真検査、歯周ポケット検査、歯周細菌検査、

血液検査です。必要に応じて検査させていただきます。

 

次回からそれぞれの検査の特徴についてお話していきます。

歯の豆知識シリーズ3

 歯の色あれこれ②

 

 透明度の高いエナメル質の中に、象牙質の色が透けて見えるのが健康な黄色歯であることは前回にお話しました。実はそれ以外にも歯が黄色や褐色となる場合があるのです。

 それは嗜好品(お茶やタバコなど)によって表面に色が沈着してしまっている状態の歯や、神経を取り除いてから時間が経っている状態の歯、そして幼児期にテトラサイクリン系のお薬を服用されたことがある場合の歯などです。

 これらの黄色や褐色の歯は決して健康な歯の状態とは言えません。 表面の色素沈着によるものは、歯磨きや歯科医院の専門的クリーニングによって簡単に取り除けますが、神経のない歯の変色は歯の中からホワイトニングをしたり、セラミックなどの被せ物による治療を受けないと改善することができません。

 

 さて、黄色の歯以外の白い歯、黒い歯についてももう少し詳しくお話しましょう。白い歯は前にも説明しましたが、エナメル質の結晶化が弱いと透明度が低くなり白っぽく見えます。これは軟らかめのエナメル質となりますので、虫歯などになり易く、注意が必要です。一方、このような不健康な白さ以外にホワイトニングなどによっても白い歯となります。

 ホワイトニングは専用のホワイトニングジェルの効果により、歯の着色有機質を分解し無色化することで白さを得ます。なので歯を溶かしたり、不健康にすることはありません。

 

ホワイトニング術前


ホワイトニング術後

黒い歯にはどのようなものがあると思いますか?そう、虫歯です。しかし、虫歯以外にも歯が黒くなる原因があるのです。実は健康保険範囲内での歯の詰め物や被せ物によっても歯が黒く染まってしまうのです。お口の中の過酷な環境に耐え切れず、金属が溶けだして歯を黒く染めるのです。放って置くと歯茎まで黒くなることもあります。

 

 このように、よく見かける黄色い歯や白い歯そして黒い歯はそれぞれ原因があり、場合によっては治療しなければなりません。歯の色おかしいな?と思ったら、一度ご相談ください。

 

 

歯の豆知識シリーズ2

歯の色あれこれ①

 

よく見られる歯の色には白、黄、黒の3色があります。

この3色で一番健康な歯の色はどれだと思いますか?

白!と答える方が多いかも知れませんが、実は黄色が一番健康な歯の色なのです。

 

歯にはエナメル質、象牙質、セメント質の3層あると前回もお話しましたが、健康な歯は一番表層の透明なエナメル質の下に黄色の象牙質の層があるのです。

歯はほとんどがミネラル(無機質)でできているのですが、このミネラルの結晶化が進めば進むほど透明となり歯は硬く、低度であればあるほど乳白色となり軟らかくなります。ですから、健康な歯=硬く、透明な歯で、その下の層の象牙質の黄色が強く現れている歯なのです。

 

では、他に歯が黄色となる原因はないのでしょうか?

そして白い歯は良くないのでしょうか?黒い歯は?

次回はその辺りを探っていきましょう。

歯の豆知識シリーズ1

食事は歯の大敵

 

毎日の食事に欠かせない歯。

その歯はエナメル質、象牙質、セメント質と3つの層からできており、一番外側のエナメル質は人体の中で最も硬いのです。

 

 

ちなみに、骨の硬さが象牙質とほぼ同等と言われています。

さて、その最も硬いエナメル質ですが、食事をする度に溶かされる危険にさらされていたのをご存じでしたか?

普段はツバ(唾液)の作用によってお口の中は中性に保たれているのですが、食事などを摂るとお口の環境が変化し酸性に傾いてしまいます。実はこの酸性環境がエナメル質は苦手なのです。

食後には速やかに唾液の作用によりエナメル質の修復が始まるのですが、修復し終える前に再び食事を始めるとエナメル質にダメージが蓄積し完全に溶けてしまう恐れがあります。

 

朝、昼、晩ご飯以外の間食を減らし、一日の食事回数や時間を少なくすることで歯を守ることができます。また、食後に早めの水や重曹水でのうがいも唾液による歯の修復の助けになりますので、お勧めです。

食事で疲れたエナメル質を唾液がきちんとケアーしてくれる時間をつくってあげることが大切なようですね。